展示会

展示会出展にかかる費用は?低予算で出展する際の工夫と注意点を解説

展示会の費用、低予算で出展
2023.09.22

展示会出展にかかる費用は、多くの企業が直面する課題です。
このため、展示会での自社製品のプロモーションに必要な費用を知り、その費用を効率的に抑える方法を押さえておくことは、出展を成功させるための鍵となります。

この記事では展示会出展の費用を削減する具体的な工夫とその際の注意点を詳しく解説しますので、ぜひ参考にして下さい。

展示会出展にかかる費用とは?

展示会出展は効果的なマーケティング戦略として広く認知されていますが、その成功のためには高額な費用がしばしば伴います。
特に展示会初心者の企業は、予算計画の段階で各種費用の全体像をしっかりと把握することが重要です。
以下で、展示会出展に関連する一般的な費用項目について解説しています。

出展料(小間代)

出展料は展示会に参加するための基本的な費用であり、このコストは会場、主催者、そして展示スペース(小間)の規模によって異なります。例えば、目立つ位置でのブース設置を希望する場合、その分費用は高くなります。
また、東京ビッグサイトのように大きな会場で行われる展示会は、地方都市で行われる展示会よりも出展料が高くなりがちです。ただし、出展料が安ければ良いというものではなく、大事なのは費用対効果なので覚えておきましょう。

小間については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

ブース施工・装飾費

展示会で成功を収めるためには、印象的なブース設計が不可欠です。ここでは、ブースにかかる費用の内訳とその重要性について解説します。


展示会ブース

ブースデザイン・施工・装飾

展示会で訪れるお客様に与える印象は、ブースのデザイン、施工、装飾に大きく依存しています。つまり、これらにかかる費用は、出展目的企業ブランディング戦略と密接に関連していると言えるでしょう。

具体的には、以下の要素をブース設計に反映させることが重要です。

  • 製品特性を前面に出したデザイン
  • 視覚的に魅力的な色彩と形状
  • 企業のブランドイメージを高める独自の装飾
これらの要素を考慮したプロフェッショナルなブース設計を希望する場合は、専門のデザイナーや施工業者に依頼することを推奨します。
ただし、その専門家の費用も予算内で計画的に配分することが必要です。

運搬、搬入・搬出

展示物やブース建設資材、商談エリアの家具の運搬費は、展示会予算策定の際に重要な要素ですが、意外と見落とされがちです。特に大規模なブース設置には、多くの建設資材や専門の人力が要求されることから、コストが増加します。そして展示会場への距離や運搬の時間帯によっては、この運搬費用が大きく変動する可能性もあります。
さらに、会場内での搬入・搬出、重機操作や特別設置が伴う場合、専門スタッフの人件費も考慮しなければなりません。

このように、ブースの規模や運搬のタイミングなど、多くの要素が運搬費を左右します。これらの要因を正確に把握し、展示会の予算策定に反映させるようにしましょう。

配布物、集客、宣伝費

ブース訪問者に対して企業や製品を印象づけるためには、配布物に気を遣わなくてはいけません。簡素でありふれたデザインの配布物では、せっかく出展しても来展者の記憶に残るのは難しいでしょう。
とはいえ、初心者では効果的な配布物を作るのは難しいため、配布物の制作を外注する場合が考えられます。

もちろん、費用が必要なのは配布物の制作だけではありません。SNSマーケティング、プレスリリース、オンライン広告などの集客活動にも予算を割いた方が、より良い効果を得ることができます。
必須という訳ではありませんが、せっかく出展する展示会の効果を最大にしたいのであれば、配布物の制作費だけでなく宣伝費用も考慮するようにしましょう。

運営、人件費

展示会当日のブース運営に関する人件費は、全体のコストに大きな影響を与えます。そのためスタッフの交通費や昼食代も考慮に入れ、全体の人件費を計算することが重要です。
特に、遠隔地での展示会に参加する場合は、宿泊費も発生するので忘れないようにして下さい。

また、展示規模が大きい、または特定のスキルが求められる状況では、プロのコンパニオンやディレクター、専門プレゼンターの外注が必要となる場合もあります。展示会の出展目的によっては、外注が必要になることも理解しておきましょう。

展示会出展にかかる費用を抑える工夫の例

展示会出展は高いマーケティング効果を期待できる一方で、その費用は決して軽視できません。しかしうまく工夫することで、特に出展料以外の範囲で予算を効果的に抑制する方法があります。
ここでは、展示会出展にかかる費用削減のテクニックをご紹介します。

パッケージブースで出展

展示会主催者が提供するパッケージブースはレンタル形式で、スタンダードな設備がプリセットされているため、ブースデザインや施工の手間及び費用が大幅に削減できます。
また、パッケージブースは照明や収納などのオプションを追加することで、自社の特定のニーズにも柔軟に対応できます。このため、展示会に初めて出展する企業におすすめです。

共同出展

出展料は展示会で最も高額な費用項目となりますが、このコストを効率的に削減する方法の一つとして、共同出展があります。特に協業企業やグループ企業との共同出展は、出展料を節約しつつも効果的なプレゼンテーションが可能です。
ただし、共同出展を検討する際は、アテンド業務やリード管理に関するルールを事前に確認することが不可欠です。

助成金・補助金を利用して予算を増やす

多くの地域や業界では、展示会出展の費用を補てんするための助成金や補助金が提供されているため、出展料や関連するその他の費用を削減することが可能になります。ただし、これらの助成金や補助金には特定の適用条件や手続きが必要なので、展示会に出展する前には詳細なリサーチが不可欠です。

この点においては、専門の展示会サポート企業に相談するのも一つの有用な方法と言えます。
なお、展示会出展で利用できる助成金・補助金については以下の記事で詳しく解説しているので参考にして下さい。

流用什器を採用する

展示会だけでなく、オフィスやショールームで使える多目的な什器を選ぶことで、長期的に展示会費用の削減が可能です。特に年間で複数回の展示会に出展するなら、最初の投資は高くなるかもしれませんが、その後は同じ什器を再利用できるのでコストを効率的に抑制できます。
多様な場面で什器の再利用をしたい場合は、オーソドックスなデザインの展示台を選ぶと良いでしょう。

サインやパネルを流用できる形式にする

展示内容が少し変わる場合でも、バナー形式や額縁形式のサインやパネルを選べば、再利用が容易です。新しい展示内容に対応するためには新しい布を出力するだけで済むので、コストと時間を節約できます。
またバナーの場合は運搬時の梱包が比較的小さく収まるので、運搬費の削減にも効果があると言えます。

費用を抑えて展示会に出展する際の注意点

一般的に展示会出展には多くの費用がかかりますが、予算が限られている場合でも効果的な出展は十分可能です。
しかし、費用を削るあまり、本来の目的や品質が犠牲になると、出展そのものが無意味になってしまう可能性があるためポイントは押さえておかなくてはいけません。
低予算でも成功させるための確認点を紹介するので参考にしてみてください。

出展目的を見失わない

出展の目的を明確にし、その目的に照らし合わせて予算を割り当てることが大切です。例えば、新製品のプロモーションが主な目的であれば、見た目よりも内容に力を入れ、具体的な製品説明やデモンストレーションに重点を置くべきです。
このように目的に応じて費用対効果を考慮しながら計画を立てることで、低予算でも成功が期待できます。

なお、展示会の目的については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

オリジナル性を出す

低予算での展示会出展でも、オリジナル性と工夫は非常に重要です。独自の視点や発想でブースを設計することで、他の多くのブースと差別化を図ることができます。
例えば、既製のブース装飾品をうまく利用しつつ、自社製品やサービスにちなんだテーマカラやロゴなどのオリジナル要素を加えることができます。

費用を抑えるために全てを自分たちで手作りするのも一つの方法ですが、あまりに素朴すぎると他の洗練されたブースに埋もれてしまう可能性があります。そのため、予算が許す範囲でプロのデザイナーや施工業者に一部を外注することも検討してみて下さい。

展示会出展にかける費用は様々な視点で検討しよう

展示会出展は効果的なマーケティング手法ですが、その一方で高額な費用がかかることも少なくありません。費用を削減しながら効果的な出展を目指すためには、事前の計画と選択が重要です。
適切な予算計画を立てるためにも、何を優先するか見極めましょう。

また、適切な予算計画を立てるなら、業者に相談するのもおすすめです。ただし、展示会出展サポートをしている企業にはそれぞれ特色がありますので、出展目的と自社の要望を明確にし、それに合ったサポート業者を選んで下さい。

なお、弊社は創業70年を超える歴史で培った展示会の経験を活かして、企業の展示会出展をサポートしています。

当社の展示会サポート事業については、こちらのページでも詳しく紹介しております。お気軽にご相談ください。

植田 光一

植田 光一

中央宣伝企画株式会社
展示・イベント担当