文化施設の企画展示

文化施設の企画展示

Cultural facility Special Exhibition


私たちは、文化施設で開催される企画展示の、
企画デザイン、空間設計、制作、施工、展示用什器の制作、会場の装飾、照明音響、ポスターデザイン、サイン製作など、
総合的な構成演出を担っています。


企画展示をデザインする仕事

企画展示をデザインする仕事

DESIGN

博物館や美術館の企画展示では、学術的資料・歴史的遺物・美術作品などの展示品をどのように展示していくか、担当者である学芸員や研究者の方々と打合せをしながら内容を詰め、具現化していくのが私たちの仕事です。展覧会の目的や内容を理解し、形にとらわれない柔軟な発想力と提案力、必要多岐にわたる知識をあわせもって、展覧会のかたち作り上げていきます。これらのノウハウを活かし企業の博物館や美術館、ショールームなども手掛けてます。


博物館・美術館・水族館など、
多くの展示に携わっています

文化施設の企画展示は運営主体(国公立・私立)によって、契約形態はさまざまです。
比較的短期間でデザイン・制作を行い、現場設営~撤去まで一連の対応が求められるものもあれば、
クライアントと共に数カ月~数年かけ企画・デザインをともに作り上げていく大規模プロジェクトもあります。
以下は、私たちが担当する領域の仕事の流れをご紹介しています。

企画・デザイン・制作・現場設営・
会期~撤去までの流れ (一例です)

1打合せ

展覧会 担当者と展示意図、素材、スケジュールなどを確認します

2企画・デザイン

契約時の予算・条件に基づいて、企画デザイン、設計、図面を作成していきます

3検討

施工に向けて、仕様確認、スケジュールの検討・調整を行います(素材などサンプル提示もあり)

4手配

担当者の承認を受けて制作陣と打合せ・資材の手配、制作物の事前検修をします

5資材搬入

展示室などへの造作物・資材を搬入します

6壁面造作

木工、展示場にある可動壁などによる壁面を構成します

7表具作業

木工造作(壁面・展示台など)に紙や布地を貼って装飾していきます

8展示台類の設置

造作した展示台、館所蔵ケースを配置します

9電気工事

電源を必要とする機器などへの配線工事を行います

10展示作業

美術展示専門業者による作品展示の作業が行われます
※私たちは、基本的に展示物には触れませんが、解説パネル、キャプション類の展示 演示具他、美術展示専門業者が対応できない作業をサポートします。

11ライティング

作品、展示品への照明器具による演出を施します

12検修

展覧会担当者による最終検修が行われます

13内覧会~開催

内覧会を経て開催へ

14会期終了~美術展示専門業者による作品撤収

※⑩同様に必要に応じてサポートします

15原状復帰

造作物、可動壁、館所蔵ケース など撤収、壁面補修(塗装など)、清掃を行います

16最終確認

展覧会担当者による検修を経て終了

私たちにできること

SPECIAL SKILL

恐竜展におけるプランニング

恐竜展におけるプランニング

企画立案、展示品の選定調査

Case1:企画立案に数年、実製作は数日

展示規模や会期の長さによっても異なりますが、企画立案、展示品の選定、調査も含めて数カ月~数年も前から打合せ検討を行い、実際の展示物製作期間はオープンに向けて数日から数週間で完成させるなど、施工性(時短、少人数施工)を考慮した造作計画や工程管理にも取り組んでいます。施工の速さについては、他社に負けない自信があります。

国立科学博物館『国立公園』展より

国立科学博物館『国立公園』展より

展示内容の背景に目を向ける解説パネルの工夫

Case2:グラフィックや説明パネルの製作

博物館では展示された資料自体に加えて、その背景について理解を深めることが重要とされています。展示解説用のパネルは、展示内容に着目しながらその背景にも目を向け興味を惹く、ストーリー性を持たせた構成にデザインします。学芸員と打合せながら解説内容の難易度や対象年齢を決め、表現物にはルビ(ふりがな)をふり、子供の目線に合わせた高さに展示するなど、配置の工夫にもこだわります。

東京都園庭美術館『装飾は流転する』より

東京都園庭美術館『装飾は流転する』より

展示物を美しく魅せる方法を考える

Case3:細やかで小さな美術作品の展示

透明で小さな作品の展示。作家を交えた打合せを行い、細かな細工が見えやすい素材を検証し選定、いたずらなども考慮して展示場所にあわせたアクリル製ケースを製作しました。

東京都写真美術館『写真の起源 英国』展 より

東京都写真美術館『写真の起源 英国』展 より

無いものは作る

Case4:海外からの借用物の展示

海外からの借用物を展示する場合、日本にはない規定や展示条件が指定されることがあります。条件に合致する展示ケースを調達できなかったため、学芸員の方と大変悩み、新規にスチールケースを製作することにしました。借用先の規定に合う素材を海外から調達したり、既定に沿って応用して製作しています。

アキシマクジラ全身骨格レプリカ制作

アキシマクジラ全身骨格レプリカ制作

研究調査を元に忠実に再現する

Case5:展示用レプリカ(化石模型)製作

博物館で展示される化石の多くはレプリカで、実物は標本として収蔵庫に保管されていることがほとんどです。実物標本は重量が有り展示に大変ですし、大型脊椎動物の化石は欠落していることも多く、部分的に模型で補い復元されて展示されていることもあります。
最近では骨格標本から生きていた時の形態を推測する研究もおこなわれ、生体復元模型なども作られます。