2025年3月25日~6月15日まで、国立科学博物館にて、気象業務150周年を記念した企画展「地球を測る」が開催されました。
本展覧会では気象・地震・火山・地磁気などの観測を通して、方法や機器の発展、最新の研究成果を紹介。さらに研究者の努力によって蓄積された観測データの重要性を示し、それが科学技術や防災、国際的な観測における日本の役割に大きく貢献していることを伝えました。
私たちは展示企画・設計・施工をお手伝いさせていただきました。
本展では「150年で何が変わった?」をキーワードとしてご提示いただき、「なぜ測るのか」「どう測るのか」「何がわかるのか」を紐解きながら、150年にわたって積み重ねられてきたデータや観測の歴史と、未来への展望を伝える展示構成に注力しました。
気象観測に関する専門的で難しいテーマでありながらも、子どもたちにも興味を広げてもらえるよう、やさしくわかりやすい表現を目指しました。
企画展のエントランスとなる中央ホールは、高さのあるバナーと迫力のある円形の造作で来場者を迎え、本展の印象付けとなる象徴的な空間としました。
展示室を一通り見終えたあとに再び立ち寄る場所であるため、序章と終章を兼ねた展示にすることで、展示全体を振り返ることのできる空間となりました。
企画展示室に進むと1章が始まり、詳細な解説で観測の歴史や研究内容をじっくり学ぶことができます。入口を二段階に分けることで、「最初にワクワクを喚起し、次に理解を深める」という体験の流れを意識しました。
展示全体を通して「150年の観測の歩み」を辿り、未来の観測技術や社会への貢献へとつなげました。
序盤では天気図や観測機器を通じて観測の始まりと発展を解説し、積み重ねられたデータの重みを体感できるセクション。終盤では最新の研究や新しい観測手法を紹介し、観測が今後の防災や社会の安心に結びつく未来像を紹介しました。
企画展示室中央の空間はビューポイント広間として、各章をつなぐハブとしての機能を持たせました。限られた会場面積の中で空間効率を上げるため、章の順序に関わらず興味を持った内容から観覧できる自由導線を採用しました。
気象庁マスコットキャラクター「はれるん」に加え、オリジナルキャラクター「あーすん」をご提案しました。2人の掛け合いで展示を案内し、難しい内容を親しみやすく伝えます。
さらに第3章では、気象庁火山防災マスコットキャラクター「ぼるけん」も登場し、火山や地中観測の理解を助けました。
各章の入口にはクイズを設置。展示を進めるうちに答えがわかる仕掛けとすることで、来場者の探究心を刺激し、各章の部屋へと誘導します。
気象観測や研究といった専門的なテーマを、来場者が自然に楽しめる体験となるよう演出を加えましました。
地下1階のエントランス階、中央ホール真下の床面には、企画展室に誘導するグラフィックを作成しました。 地球の内部を断面で見せることで、同企画展が上階で開催されていること表現しています。